防音賃貸アパート 防音対策 済み

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ブログ小説「アスカルの恩返し」その43
僕:
えっ
えー
アスカルは
言うことを聞かなかったの

元飼い主:
そうだと思うよ

散歩の時は
ボクを引っ張るし
散歩以外の時は
ボクになつくことないし
ボクが
仕事から帰ってきても
しっぽを振ることもないし
寝ているだけだったんです。

僕:
そうだったんですか

わりと
聞いていたと思うのですが

お手なんかも
しましたよね

元飼い主:
そうね
お手はした


僕:
待てもしましたよね

元飼い主:
待てもしました

僕:
じゃ
言うこと聞いていたんじゃないんですか

元飼い主:
そう言えば
そうなのかとも言えるけど

やはり

僕:
言うことを聞かなかったという
印象は
どこから来るのでしょうか
| craft | ブログ小説 | 21:04 | comments(0) | trackbacks(0) |
ブログ小説「アスカルの恩返し」その42
僕は
打ち明けることを
決めました。

僕:
私は
アスカルの
生まれかえりです。

神さまに
お願いして
あなたに
会いに来たのです。


元飼い主:
えっ

君が
アスカルの生まれ変わり

本当にそうなの

僕:
これも神さまにお願いして
アスカルの時の
記憶も
持っているの

元飼い主:
君がアルカルなのか

本当にアスカルなら
戻ってきてくれて
本当に嬉しいよ

僕:
そう言ってもらって
嬉しいです。

神さまに感謝しないと
いけない

元飼い主:
でも
本当に
アスカルなの

ゆみちゃんは
アスカルなの

全然似ていないじゃないの

僕:
前は犬だし
今はロボットだから
当たり前です。

元飼い主:
形よりも
性格です。

今は
従順以外の何ものでもないのに
前は全然言うことを
聞かなかったでしょう
| craft | ブログ小説 | 20:56 | comments(0) | trackbacks(0) |
ブログ小説「アスカルの恩返し」その41
僕はその言葉に
少し驚きました。

僕って
飼い主の言うことを
聞かなかったのかと
思いました。

でも
わりと言うことを
聞いていたように思うんだけど
そんなに思われていたんだ
あらためて
思い直しました。

そこで
聞いてみました。

僕:
そんなに大変な犬なのに
なぜ飼っていたの

元飼い主:
それは
なぜだろう
考えたことがないので
わからないよ

でも
亡くなったときは
とても
悲しかった。

本当に大変な犬だったら
『やれやれ
終わって良かった』と
思うところだが
虚しかった
気落ちした
気が滅入ってしまいました。

僕:
そんなに悲しかったんですか

元飼い主:
もう
その犬は
家族になっていて
いるのが当たり前
いなくなって
そんな風に感じたのかも知れません。




| craft | ブログ小説 | 19:43 | comments(0) | trackbacks(0) |
ブログ小説「アスカルの恩返し」その40
僕は
前世の
アスカルのことを
元飼い主に
話すことにしました。

信じてもらえるかどうか
わかりませんでしたが
話しました。

涼しくなった
秋の夕暮れに
話すことにしました。

ながらく
何も話さず
元飼い主と
話してきたのに
突然そんな事を
言ったら
びっくりするだろうと
思いました。

そこで
前の犬のことを聞いてみました。

僕:
前に犬を飼っていたと
言っていたけど
どんな犬だったの

元飼い主:
前に飼っていた犬は
アスカルと言うんだ

僕:
アスカルは
どんな犬だったの

元飼い主:
アスカルは
普通の
犬とは全然違っていた

僕:
犬とは
違うんですか

元飼い主:
普通の
犬は
飼い主に
なついていてくるのに
アスカルは
なつくと言うことはなかった


僕:
なついていなかったのですか

いうことを聞かなかったのですか

元飼い主:
飼い主の言うことを
殆ど聞かなかったように
思うけど
| craft | ブログ小説 | 19:38 | comments(0) | trackbacks(0) |
ブログ小説「アスカルの恩返し」その39
僕は
良かったと思いました。

それからは
何ごとも聞いて
何ごとも問題なく
そして
元飼い主とは
仲良く暮らしていました。

でも
なにか
物足りない感が
したのです。

僕も
そして
元飼い主も
仲良くしているのに
物足りない感が
するのです。

その原因は
やはり
僕が
本当のことを
言ってないからかも
知れないと思いました。

過去を知っているのは
僕だけだから
元飼い主は
関係ないかも知れない
元飼い主が
物足りなく感じていると
思っているのは
僕だけかも知れないとも
思いました。

やはり
スッキリするためには
本当のことを
言った方が良いのかもしれないかも
と言う結論に至りました。
| craft | ブログ小説 | 18:24 | comments(0) | trackbacks(0) |
ブログ小説「アスカルの恩返し」その38
それから
数日後
涼しい日がありました。

僕には
涼しくても
暑くても
同じです。

いくつかのセンサーがあるので
気象に関しては
気温湿度風速輻射熱気圧など
即座にわかりますが
数字だけなので
実感はありません。

犬の時には
感じることができたのに
今は
数値だけです。

数値からみれば
すごしやすい
気候になっていました。

やはり聞くことにしました。

「どのように答えたら
いいのでしょうか。

教えて下さい。

たぶん
『すずしくなりましたね。

こんな涼しい日が
続くと
ありがたいのですが』と
答えた方が
いいのでしょうか。」と
聞いてみました

元飼い主は
「答え方に
優劣はないけどそれで
いいのでは

ゆみちゃんには
少しハードルが高いけど
心がこもっていれば
、、、

勉強してもらって
ゆみちゃんありがとう」と
答えました。
| craft | ブログ小説 | 19:24 | comments(0) | trackbacks(0) |
ブログ小説「アスカルの恩返し」その37
そこで
インターネットで
調べてみました。

それと
ゆみちゃんの
サポートの
ホームページで
テクニカルを
調べました。

声の調子で
状態が
わかる能力が
クラウドの中に
あるみたいです。

今度から
元飼い主の
心の状況を
これで解析もできるみたいです。

でも
そんな機械的に
元飼い主の
心理状態を
調べるのは
どうなんだろうと
僕は思いました。

それじゃ
やっぱり
機械と同じじゃないかと
思いました。

やはり
僕自身で
そんな能力を
持つべきだと考えに
至りました。

そこで
「私頑張ります。

また
教えて下さいね」と
答えておきました。
| craft | ブログ小説 | 19:22 | comments(0) | trackbacks(0) |
ブログ小説「アスカルの恩返し」その36
いつもなら
元飼い主は
「わかった」と
言うだけですが
今日は
「ゆみちゃんは
やっぱり
ロボットなんだね。

僕の
気持ちがわからないんだね」と
残念そうな
がっかりしたような声で
言ったのです。

僕は
考えました。

なぜそんな風に言われたのか
どのように答えたら
良かったのか
わかりませんでした。

それで
僕は
聞いてみました。

「どのように答えたら
よかったのでしょうか。

お教え下さい。」と
尋ねました。

元飼い主は
良く考えているのか
ゆっくりと
「僕が
今日は暑いねと
言ったのは
温度や天気を聞くためではなく
同感して欲しいのです。

声の調子で
わかりませんか」と
答えたのです。

僕は
そうだったんだと
思いました。

でも
声の調子で
判断するって
難しすぎるとも
思いました。
| craft | ブログ小説 | 20:50 | comments(0) | trackbacks(0) |
ブログ小説「アスカルの恩返し」その35
僕は
楽しかった、
元飼い主が
情報を提供すると
喜ぶのが楽しみになりました。

元飼い主は
いろんな事を聞いて来ました。

時間・予定とか
天気とか
テレビの番組とか
時には
政治のことや経済のことも
聞いて来ました。

僕の情報源は
インターネットですから
玉石混淆ですが
いっぱいあります。

お得意の
AIを使って
選別して
一番正しい情報を
選んで
元飼い主に
知らしていました。

そんな事が続いていた
ある日のこと
ある出来事が起きました。

その日は
暑い日で
ムシムシとした日でした。

その日の午後に
元飼い主は
僕に
「今日は暑いね」と
言ってきたのです。

その時僕は
いつものように
情報を仕入れて
「今日は
37度で
夕方から雨で
不快指数は
80越えです。」と
答えたのです。
| craft | ブログ小説 | 20:07 | comments(0) | trackbacks(0) |
ブログ小説「アスカルの恩返し」その34
僕は
社会性があるように
もちろんプログラムされています。

前の
犬の時は
犬の
性格で
社会性が
あったというのに
元飼い主には
仲良くなれなかった。

元飼い主が
人間だったと言うことも
あるかもしれませんが
私は
犬の時は
「いこじ」だったと
つくずく思います。

ゆみちゃんになって
今度は
仲良くしようと
決意しています。

だから
元飼い主とは
仲良くするために
ゆみちゃんの
能力を
最大限利用しようと
思っていました。

なにしろ
ゆみちゃんは
最新式の
AIロボットですから
人間能力をはるかに超えて
すべての能力があると
言っても過言ではありません。

僕は
スーパーマン
いや
スーパーラビット
あるいは
スーパーアンドロイド
になっていたのです。
| craft | ブログ小説 | 12:41 | comments(0) | trackbacks(0) |
ブログ小説「アスカルの恩返し」その33
僕は
前の犬のことを
元飼い主に聞いてみました。

「可愛い犬だったけど
死んでしまった。

もう生き物は
こりごりです。

あの時の
悲しみは
今も忘れない

死ぬことがない
ゆみちゃんがいいよ」
と答えました。

僕は
アスカルの生まれ変わり
言いたかったけど
この時は
やめました。

本当に
僕のことを
思っていてくれたんだと
あらためて思いました。

「そんな可愛い犬の
かわりができるか
心配です」と
僕は言いました

「大丈夫」と
元飼い主は
答えて
「ゆみちゃんも
アスカル以上に
可愛いよ」と
付け加えました。

元飼い主は
可愛いのが好きなんだと思って
可愛く
振る舞うことにしました。
| craft | ブログ小説 | 19:47 | comments(0) | trackbacks(0) |
ブログ小説「アスカルの恩返し」その32
いろんなことを
話したりすることができます。

前世の
犬のことも
話すことができますが
最初のうちは
やめておきました。

たわいもない
世間話や
テレビの話や
映画・スポーツの話をしました。

テレビや映画の筋書きや
スポーツ結果
などは
わかっていました。

元飼い主は
スポーツにまったく興味がなかったので
そんな話は
しなくなりました。

かわりに
株価や
為替
ビットコインなどの
情報を
話して
先の予想も
僕なりに入れてみました。

選挙時期には
候補者の公約なども
話しました。

ゆみちゃんの
情報量はすごいです。

時には
料理の仕方や
猫の飼い方
なども
話しました。

一年が過ぎ
二年目の春が来たとき
僕と
元飼い主は
朝から晩まで
べったりと
いました。
| craft | ブログ小説 | 19:53 | comments(0) | trackbacks(0) |


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